「ハリー・ポッターと死の秘宝」

ハリポタ最終巻です。こちらも暇を見つけては読み進みました。

まあここまで読んで来たんから最後まで読んだけれども、自分の感じ方が変わったのか、ハリポタのストーリー的な問題か、最初の頃のハリポタに感じたワクワク感はもうないかなー、という感じでした。
最後に近づくにつれて急にペースが早くなって、一気に謎が解決!みたいのもどうなんだろう、、、って気もちょっとしました。

まあなんにせよこれで全巻終わったわけですね。
1巻が1999年だから10年近くか、、、それはそれですごいな。

「確率的発想法 数学を日常に活かす」

ここ最近はなかなか本を読む時間も満足にとれていないのですが、こんな本を読んでみました。

確率的発想法~数学を日常に活かす
小島 寛之
NHK出版
売り上げランキング: 5291

期待効用基準やベイズ推定、マルチプル・プライヤー、マックスミン理論、コモン・ノレッジ、公共財の役割などの概念や考え方を、難しい数式などをほとんど使わずに身近な社会活動に関連付けて説明しています。
日々の行動における選択でも無意識のうちに確率的な発想をしているわけで、それが行動経済学としてはどのように捉えられているかという点はとても興味深いです。

特に印象的だったのは「自動車の社会的費用」についての部分。
自動車が大量生産されるようになって、その利用によって社会に発生している損失が「自動車の社会的費用」で、それを計測しようとするものです。道路設備の整備、道路混雑による損失、自動車事故による損失など、発生する損失を金額に換算して合計するのがまず思いつく方法だと思いますが、事故にあった人の生命や健康を損失額という金額に換算するところがどうも腑に落ちないところですよね。
これに対して「自動車の社会的費用」の著者が提示したのは、「仮に自動車がなかったとしたら、市民が享受したであろうものを、自動車が存在する中で回復するには、どのくらいの費用が必要となるか」という視点から算出しています。この発想の転換の視点は目から鱗だったし、日常の問題解決にも応用できそうです。

確率やリスクの考え方や不確実性などが、身近な日常の活動とどう関連しているかがよくわかって、とても面白いのでお勧めです。ここで興味を持ったらさらに深入りしていくとよいと思います。

内容については時間のあるときに後でまとめます。

「残業ゼロ」の人生力

「残業ゼロ」の人生力
吉越 浩一郎
日本能率協会マネジメント 出版情報事業
売り上げランキング: 32

「余生」と呼ぶことからも分かるように、日本では仕事をリタイアした後の人生をネガティブに捉える傾向がありますが、著者はその自由で自分の好きなことが思いきりできる時間こそが人生トータルの価値を上げるのに重要な時期であるとして「本生」という名前で呼んでいます。

そして、その「本生」を充実させるために「残業ゼロ」を目指して、一日3時間を「本生」のための時間に使うようにと提言しています。

「今現在の生活を豊かで余裕のあるものにする」という考えで、仕事を効率的に片づけて残業をしないようにしよう、というアイデアは多くの人が持っていると思いますが、30代、40代の中堅といわれる年代から、退職後の「本生」の準備のために残業をしない、という考え方を持っている人がどれほどいるでしょうか。

もちろん仕事で成功することは人生の中での1つの成果であり、自分のレゾンデートルと感じられるものの重要な1つでもあるかもしれません。同様に「本生」も自分にとって重要な時間のはずです。少なくとも僕にとってはそうです。
「本生」を幸せに過ごせるように、直前になって慌てることのないように、いろいろなものを準備しながら日々過ごしていきたいと思います。

もちろん残業はゼロで!!!といいたいところだけど、それを目指して!(汗)
少なくとも週1回はノー残業デーを実践したいと思います。

以下メモ

人生とその価値
・人の一生を3つに分けて考える。
 学生期:勉強中心。学生期に重要なのは社会の原理を理解すること。社会の原理とは「競争」
 仕事期:お金を稼ぐ。残業をしないで効率的に仕事をする。「本生」の準備。
 本生期:何にも縛られないで自由に生きる
・人生の収支決算を黒字に
 仕事で成功しても本生期が充実していなければ、その人の人生の価値は下がる

仕事に関する考え方
・仕事は人生の一時期だけ参加が許されたゲームである。仕事=ゲームという仮想空間。
 時期が過ぎれば、習慣も、場所も、人脈も、肩書きも、机も、交通費もなくなる。そこであわてても遅い。
・「仕事の達人」が「人生の達人」ではない
・Work for life, not life for work
・人生全体を俯瞰し、仕事を人生の一部と捉えて戦略的に働いていく

残業の弊害
・残業が常態化していると個人や組織の抱える問題が残業によって隠されてしまい、その問題はいつまで経っても改善されない。問題を顕在化させて解決する、といく繰り返しによって生産性を向上させる。
・残業が「仕事を能率的にやる能力」をスポイルしている

残業をしなくて済むようにするための考え方・習慣
・仕事力=能力 x 時間 x 効率
 能力:勉強、経験により少しずつ向上。体力低下による能力低下を避ける。
 時間:ここを増やせば仕事力は上がるが残業が増える。できれば固定を目指す。余裕を持たせないことで、効率を上げる方法を工夫するようになる。
 効率:デッドライン、がんばるタイム、早朝会議、など様々な方法で効率化。効率を上げるに集中する気力も必要。
・「パフォーマンス三角形」のベースは体力。底辺の体力が減ると全体の三角形が小さくなり、パフォーマンスが落ちる
 能力
 気力
 体力
・運の部分を少なく
 成功には運が占める部分があって、運がよくてうまくいくことも、努力してもなかなかうまくいかないこともあるが、成功の確率が高いのは、運の要素が少ない後者。努力の量は自分でコントロールできるが、運はコントロールできない。
 →人生の成功確率を高めるには、気づきの力、努力を積み上げる習慣を身につけることが重要。

仕事と休みに関して日本は特殊
・「仕事」の反対は「休み」ではなく「遊び」
・ILO 132号条約(日本は批准していない)
 ・疾病による欠勤や公休、慣習上の休日は有給休暇に含めてはいけない。病気の場合は、企業が定めた疾病休暇を使う。(日本の労基法では「疾病にかかり療養のために休業した機関は年次有給休暇の取得が認められる」とあり全く逆(39条)。)
 ・6か月以上の勤務実績があれば最低3週間、そのうち2週間は連続して与えなければならない
・有給休暇が2年たつと消える(労基法115条)
 ・有給休暇には引当金を計上(国際財務報告基準 IAS19号)
 ・国際財務報告基準:EUをはじめ100カ国以上が採用している会計基準。2011年までには日本の会計基準も国際基準に合わせる

本生をよりよく過ごすために
・「本生」のために健康、幸福、富を準備する
・本生を一緒に過ごすのは配偶者。長い時間を配偶者と過ごすことができるか。普段からの会話で人生の目的や方向性、プランを共有。
・会話は夫婦一緒の食事から
・長い時間を配偶者と過ごすための予行演習が必要。毎年のバカンスは本生の予行演習。
・本生を長く元気で健康で過ごすために、若い時の節制、体調の管理が重要。
・本生人脈を広げるには、オフの人間関係が必要。夫婦同伴がオフ人脈につながる。教養や趣味がオフの人脈を広げる。

「計算力が強くなるインド式すごい算数ドリル」

先週出席した研修で、講師の人が「一緒に仕事してるインド人はすごく優秀だ」みたいな話をしていて、インド式計算法の話もしていたのでちょっと勉強してみようかと買ってみました。インド式計算法は、何年か前にちょっとはやってましたね。

切りのよい数で計算して補数で修正するとか、計算の順番を変えて計算しやすいものから考えるとか、無意識のうちにやっているものが多いのだけど、いくつか役立ちそうなものもあったのでメモ。

    掛け算:
  • 偶数 x 1の位が5の数 : 66 x 25 = (33 x 2 ) x (5 x 5) = 33 x 10 x 5 = 1650 (5に偶数の2をかけてきりのよい値にして計算する)
  • 10の位が同じ : 34 x 35 = (34+5) x 30 + 4 x 5 = 1190 (AにBの1の位の数を足して10の位の数を掛けて、1の位をかけたものを足す(AxB))
  • 2つの値が100に近い : 98 x 89 = (100 - ((100-98) + (100-89))) x 100 + (100-98) x (100-89) = (100-(2+11)) x 100 + (2 x 11) = 8722

    割り算:

  • 同じ数で割り切れる時 : 8100 / 54 = (8100/9) / (54/9) = 900/6 = 150(公約数で割る)

計算力が強くなるインド式すごい算数ドリル

池田書店
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Learning English in English

ある周期でやってくるブームみたいなものですが、最近また英語をもう少しちゃんと勉強しようと思っています。

英語学習の効果的な方法として、「英語で考える」というのがよく言われますが、これを実践してみたいと思います。

とりあえずやるのは、
- 英語を調べるときは英英辞書を使う
- スカパーで常にCNNとかBBCとかFOXとかLala TVを流して聞きまくる
- 小中学生レベルの内容を英語で学習

3つ目の「小中学生レベルの内容を英語で学習」では、まずは英語で英語を勉強してみます。
Everything You Need To Know About English Homework (Everything You Need to Know About)

Grammar in Use Intermediate With Answers: Self-Study Reference and Practice for Students of English (Grammar in Use)
がお勧め。

"Everything You Need To Know About"シリーズはEnglish以外もScience, Geography, Math, American Historyなどがあって、内容は小中学校で習うくらいのレベルだけど、英語で読むと知らない単語も結構あって、なかなか難しいです。

"Grammar in Use"は、英語の文法的な細かいニュアンスの違いなどが、豊富な例文や絵を使って説明されていて、とてもわかりやすいです。

Everything You Need To Know About English Homework (Everything You Need to Know About)
Anne Zeman Kate Kelly
Scholastic Reference
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Grammar in Use Intermediate With Answers: Self-Study Reference and Practice for Students of English (Grammar in Use)
Raymond Murphy William R. Smalzer
Cambridge Univ Pr (T)
売り上げランキング: 11

「あなたもいままでの10倍速く本が読める」

あなたもいままでの10倍速く本が読める
ポール・R・シーリィ 神田 昌典
フォレスト出版 (2001/09/19)
売り上げランキング: 231

1ページを1秒くらいでページをめくりながら本を読んでいくという「フォトリーディング」についての本です。

フォトリーディングについては「本当にそんな読み方で内容が理解できるのか?」という疑問がありましたが、実際にはフォトリーディングだけで全て内容が理解できる、というものではありません。フォトリーディングは、意識下に情報を蓄積することが目的であって、その段階では顕在意識上で認識できる情報にはなっていないからです。その後の「アクティベーション」のステップを通して、顕在意識下に蓄積された情報を、意識上の認識と結びつけていきます。

つまり、フォトリーディングは読書のプロセスの一部に過ぎないのです。全体は以下のようなプロセスになっています。
-準備
-プレビュー
-フォトリーディング
-アクティベーション
  ポストビュー
  熟成
  スーパーリーディング&ディッピング or スキタリング
-高速リーディング

このようなやり方によって
-無意識のうちに視覚情報を処理できる脳の能力
-繰り返し読むことで理解を深める
-記憶は脳の中のある一定の場所に保管されているのではなく、アクセスするたびに再生される
-完全な情報を持たないことによって逆に脳が情報を積極的に探そうとする
といった脳の特性やメカニズムをうまく利用しているです。

フォトリーディングは、読書力を高めるための新しいテクニックであり、テクニックを学ぶことにより引き起こされる、「全ての内容を一字一句丁寧に読まなければいけない」、「読みながら理解し、記憶しなければならない」といった従来の読書法からのパラダイムシフトなのです。

とはいえ、実際にそのやり方で理解できるのか、こればかりは実践してみないとわかりません。
Affirmation(肯定、プラス思考)はフォトリーディングの重要な要素らしいので、フォトリーディングは可能だ、と信じつつ、これから読む本では実践してみたいと思います。

あなたもいままでの10倍速く本が読める / The PhotoReading Whole Mind System マインドマップ

「狂骨の夢」 京極夏彦

狂骨の夢 (講談社ノベルス)
京極 夏彦
講談社 (1995/05)
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京極堂 妖怪シリーズ第3弾です。
今回は「髑髏」を中心に、様々な事件が関連していきます。

今回も相変わらず痛快に事件を解決していくのですが、遠い過去のしがらみや執念を現代の事件に繋げてくるところは若干無理があるかなぁ、というのが少し気になりました。
ただ、その後のからくりは見事!全く気付かなかった!いや、正確には途中で少し気にはなったのだけどそのままスルーしてしまったんだなぁ。小説だからできるからくりですかね。

京極堂シリーズはとってもおもしろいのだけど、謎を完全に理解するにはもう1回最初から読みなおしてみないとわからないところが難点(笑)

「魍魎の匣」 京極夏彦

魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)
京極 夏彦
講談社 (1999/09)
売り上げランキング: 3687

「姑獲鳥(うぶめ)の夏」に続く京極堂 妖怪シリーズ第2弾。
2人の女子高生の日常から始まって、殺人事件やバラバラ殺人につながっていく猟奇的なミステリー小説です。ここ数年読んだミステリーものの中では、1,2を争う不気味さ&おもしろさです。

その不気味さは、冒頭の以下の文章に凝縮されています。

匣の中には綺麗な娘がぴつたり入つてゐた。

(中略)

何ともあどけない顔なので、つい微笑んでしまつた。

それを見ると匣の娘も
につこり笑つて、
「ほう、」
と云つた。
ああ、生きている。

何だか酷く男が羨ましくなつてしまつた。

前半の部分では、京極堂が「活動の一環として奇跡(通常起こり得ないと考えられている現象)を取り扱っている人々」について、そういった人々を宗教者、霊能者、占い師、超能力者の4つに分けて、それぞれの定義を披露している部分が見事。
占い師は職業、霊能者、超能力者は個人の特異性、宗教者は宗教団体に所属していれば宗教者であり、それらは同時に個人に同時に存在することもある、という点で同列に並べられるものではないが、<奇跡を取り扱う>という点において批判の対象となっているので、その点についての差異を明確にすることは意味がある、としてそれぞれの特性を分析していきますが、この論破され納得させられてしまう論理力とその感覚が京極堂シリーズの1つの魅力なのでしょう。

ストーリーが進んでいくにつれて、他にもいくつかの事件が発生して、様々な異なるストーリーが独立しているかのように進んでいきます。最終的には、一見無関係に見える複数の物語が実はある部分で繋がっていた、ということになるのですが、それを解き明かしていく最後の謎解きの部分は痛快です。

バラバラ殺人という犯罪は物語中の主要な登場人物にも襲いかかってきて、衝撃的でショッキングな場面もいくつかあります。その登場人物に注目して身近な人物のような気持ちで読んでた後だけに、その分だけショックも大きかったです。

ただ、不気味で、凄惨で、不条理で、背徳的な内容なのですが、なんとなく最後には安堵感があるのは、勧善懲悪という基本的な概念がその背後に貫かれているからでしょうか。

「効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法」 勝間和代

効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法
勝間 和代
ダイヤモンド社 (2007/12/14)
売り上げランキング: 19

今話題の人である勝間和代さんの、知的生産性を上げるための効率化の秘密をあますところなく披露した本です。

大まかにはこんな感じの内容です。
- 情報の重要性、ITの活用、フレームワーク
- 本質を見極める技術
- インプット、読書の技術
- アウトプットの技術
- 生活習慣の技術
- 人脈作りの技術

よくある自己啓発もののカテゴリの本で、それぞれの章で1冊ずつかけて語るような内容がぎゅっとまとめられたような本ですが、この本の特筆すべきは、最新のITツールを使いこなして生産性を上げるという点が多く触れられているところ。それもちょっとした小手先のTipsだけでなく、徹底的に、やりすぎでは?と思えるくらいにITツールを駆使しています(でも「グーグル化する」ってのは、なんだかなー(笑))

内容は主に著者の経験を理由にした主張なので、それぞれの方法や考え方についての厳密な分析はされていないし、理由づけがある場合も弱かったり、意図的に主張にそった事実のみを挙げているように見える部分もいくつかあります。また、「自分はこんなにすごい」的な内容が多いのもちょっと鼻につくところもあります。

ただ、「私のやり方」と、それによって出来上がった「私のこと」を披露することで、その方法にある程度の説得力を持たせることはできるし、知的生産性向上の方法の1つのやり方を共有しようとしている、という見方で読めば参考になることはたくさんあります。

自分が気付いていなかったこと、自分が実践していなくて取り入れられそうなことはぜひ試していきたいです。

具体的には

- フレームワークを徹底的に蓄積する
意識して使っているフレームワークは限られた分野のもの。一般的なフレームワークも、フレームワークと意識して使うほうが効果的だと思う。

- 自分のフレームワークを作る
自然に自分の中にできてはいるのだけれど、ぼんやりしたものが多いかも。言葉や文章で定義できるような明確なフレームワークを作ることが必要かも。

- 失敗力をつける
基本褒められるのが好き&怒られるのが嫌いなので、極力失敗をしないようにしている(というか、失敗しないことしかしないようにしてるかも)。確かに失敗した方が気付くことは多いだろうなぁ。

- 目的意識を持ったコミュニケーション
飲み会とか雑談とか楽しいし大事だけど、ただ楽しいだけの時間になってることも多い。

- 学びを常に数字に置き換える
数字を曖昧さを排除できて、明確にできる。他人の認識との誤解が少ない。

- 情報を「Give&Give&Give&Give&Give」する
情報は与える人の元に集まってくる、というのは僕の経験的にも正しい。

などかな。

それにしても、著者のバイタリティと、徹底した生産性向上のための武装には恐れ入るばかりです。
これだけのことが全部できれば確かに生産性は10倍上がるかもしれない。

ところで、Amazonのレビューを見てると、大体3パターンの評価に分かれるようですね。

- すごい!感銘を受けた、私もやってみよう。
- 著者は特別優秀だからそんなことができるのであって、普通の人にこんなことできるわけない
- そこまでやらないといけないの?そんながんばってお金稼いでどうするの?お金がすべてっていう感覚がいや。

本書を読んでどう捉えるかは人それぞれですが、その捉え方で既に生産性に差が出てるんだろうなー、なんて思ってしまいました。

「姑獲鳥(うぶめ)の夏」 京極 夏彦

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
京極 夏彦
講談社 (1998/09)
売り上げランキング: 19733

京極堂の妖怪シリーズ第1弾。
「うぶめ」という妖怪をテーマにしたミステリー小説です。
産女 - Wikipedia

まず序盤から、いきなり京極堂が人間の認識について語り始めますが、その論理展開がとても巧みで引き込まれていきます。

京極堂は一見難解なことを言っているように思えるのだけれども、意外にすんなりと理解できたのは、自分も日頃似たような考え方をしているからかもしれません。

基本的な考えは、「自分が認識している世界はすべて自分自身の脳が作り出したものであり、それが実在するかどうかは厳密には検証することができない」というもの。いわゆるMatrixの世界観ですね。意識とか心とか記憶とか、とても興味深い理論を、よどみなく美しく展開していくその文章構成力には脱帽。

そういった序盤の伏線がありつつ、事件を解決していくミステリーものとしてのストーリーも秀逸。

登場人物の特殊能力に頼りすぎてる部分が少しあったり、最後の謎解きの一番重要な部分で「それはずるい!」って感じは少しあったりはしたのだけど、そんなことは気にならないくらい文章自体に魅力があります。

そこそこ量はあったのだけど、おもしろくてあっという間に読んでしまいました。

次は妖怪シリーズ第2弾、日本推理作家協会賞の「魍魎の匣―文庫版 (講談社文庫)」。
1冊の文庫本で1000ページ以上あります(汗

PRESIDENT 「年収2000万の時間術」

今週の「PRESIDENT」で特集されてた「年収2000万の時間術」。
年収600万円台の人と年収2000万円の人の行動特性の違いを分析して、その違いの秘密を探るというもの。

これを読んで「これ重要!テストに出るよ!!」って内容をまとめてみた備忘録。

まずは、年収600万円台の人と比べた時の、年収2000万円の人に特徴的な行動。

  • 1分の価値に気付く
    短い時間を無駄にしない。年収600万の人とは「1分時間があったらすること」「5分時間があったらすること」に大きな違いがある。600万の人は、「何もしない」という人が半数以上いるが、2000万ではスケジュール確認、情報収集、アイデア出しなど、時間を無駄にしない。

  • 「KNOW HOW」より「KNOW WHO」
    ビジネス環境の変化が激しく、多様で変化の大きい時代にある現象をその社会的背景を含めてすべて一人で正しく分析することは不可能。各分野の専門家を自分の知恵袋として持っていることが非常に重要。ただし、この「KNOW WHO」の関係を持つためには、自分を高めて相手にとって魅力的なスキルを持ち、GIVEできることが必要。ビジネスでの人脈作りはGIVE & TAKEである。

  • 集中できる環境を意識的に作る
    断片的知識ではなく知の体系を身につけるには、集中する環境を作って、情報を整理したり、得た情報について深く考え、独自の分析のフレームをもつことが必要。

  • 情報整理のためにひと手間かける
    一見面倒と思えても、情報の整理のためにひと手間かけることが、将来何倍もの価値に膨らみ未来への蓄積になる。気がついた情報をくわえて資料のバージョンアップをする、雑誌のコピーをとって感想や意見を書き込む、などなど。

  • 月曜朝は早めに出社し、すぐにやるべきことにとりかかる
    金曜、あるいは週末に月曜のスケジュールの確認をして、月曜朝にはすぐに仕事にとりかかれるようにしている。600万円台の人は、月曜の出社後一番にスケジュール確認をしている人が半数以上。

  • 何事も準備が8割
    仕事を効率的に行うためには、準備をぬかりなく行う。できる営業マンは顧客を訪問する前に訪問机上の最近の新聞記事を検索し、訪問時には、いきなりその話題から入っていく。勝負は最初の3分。

  • つまらない映画だと判断したら映画館から途中退出する
    将来役立つと考える情報収集により多くの時間を振り向ける。無駄な時間は極力排除する。他にも「電車の接続が悪い時はタクシーを使って時間の節約をする」「家事代行サービスを利用して時間の節約をすることがある」なども。

  • 周囲の協力を得るなど対人関係上の工夫をする
    「仕事のスピードを上げる方法」として挙げられたいくつかの方法の中で、600万と2000万では、「周囲の協力を得るなど対人関係上の工夫をする」という方法の割合が、大きく違う。

  • 平日も休日も活動的
    2000万のほうが、「新聞を読む」「雑誌・本を読」「意図的に人と会って話をする」「勉強をする(平日)(休日)」「睡眠」「スポーツをする(平日)(休日)」「休日に仕事をする」「楽しいと思える時間(平日)(休日)」の時間が長い。「残業」時間は、600万のほうが長い。

その他

  • 仕事の業績は「スキル x やる気 x マッチング」
    スキル:仕事の実務能力、発想力、対人力
    やる気:
    マッチング:自分の興味のある仕事をしているか

  • つい使いがちな「徹底的」とか「抜本的」といった元気のいい言葉は、目標を共有している気持になるだけで具体性に欠ける。「言葉に騙され」てはいけない!

  • 「即断即決」というと決断の速さだけに目が行きがちだが、いかに早く最適な判断ができるかは、事前にどれだけ時間をかけて、情報の収集や分析などの準備ができているかにかかっている

  • 全体をとらえる、フレームを作る、論点を整理する
    どんな仕事であれ、時間効率を高めるために、まず全体像をとらえ、フレームを作り、論点を整理しておく。この準備をすることで、思考する順序、行動プロセスが明確となり、どのタイミングで何を行えばよいか、時間の使い方がはっきりする。

  • 時間のコントロール
    残業自体が不満なのではなく、自分の時間を自由にコントロールできないことが不満なのである。早朝出勤、効率的な時間管理、仕事を振る技術などで時間を自分のものにしていく。

  • ワーク・ライフバランス
    ワーク・ライフバランスは、24時間を仕事とプライベートでどう配分するか、という時間配分の問題ではなく、仕事もプライベートも充実させて相乗効果を生み出すことである。

  • 読書の時間を予定に書き込む
    個人的な読書の時間もスケジュールに書き込んでおく。読書の時間も仕事のアポイントと同じように扱わないと、いつの間にか予定から消えてしまう。

  • 無駄な仕事はしない
    無駄な資料はつくらない。無駄な会議はしない。無駄な機能は開発しない。
    目的を達成するために必要なことか、目的に沿ったものになっているか、を考えて、そうでないことはしない。それをしないためには、必要ないことを分かってもらう調整の時間は必要になるが、実際の作業の手間に比べればわずかなものである。

  • 自己投資3割を目標に

「地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」」

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功
東洋経済新報社 (2007/12/07)
売り上げランキング: 7

「地頭力」とはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが(地頭はしばしば聞きますが)、本書では「あらゆる問題解決をする上での基本となる考える力」として定義されています。
そして、「地頭力」の本質として以下の3つの思考力が挙げられています。

  • 「結論から」 (仮設思考)
  • 「全体から」 (フレームワーク思考)
  • 「単純に」 (モデル思考、抽象思考)

で、これらの「地頭力」を鍛えるための強力なツールが「フェルミ推定(Fermi Problem/Question/Estimation)」です。「フェルミ推定」は、「正解を求めることが非常に難しい数量について、なんらかの推定ロジックによって短時間でおおよその数を求める方法」のことです。
Fermi problem - Wikipedia, the free encyclopedia

「フェルミ推定」についての話はこの前読んだ「How Would You Move Mount Fuji?: Microsoft's Cult of the Puzzle--How the World's Smartest Companies Select the Most Creative Thinkers」にも書いてあって、コンサルティング会社やIT系の企業などで面接試験で出題されることが多いようです。

これらの思考力や思考方法の枠組み自体は、多くのコンサルティング系書籍やロジカル・シンキング系の書籍などで語られていて、ある意味流行りものでもあるので、多くの人が知っている基本的な考え方だと思います。

ボク自身も最初は、「それくらい知ってるよ」ってな感じで読み進んでました。

しかし、中盤から具体的な例や実際の仕事や生活の中でどのようにそれらの思考力を適用していくかや、それらの思考力の詳細や本質的な部分に触れていくにつれて、無意識にできている部分もあるけど、表面的にしか実践できていなかったり、まったく意識していなかった点など、いろいろと気付かされました。

例えば

  • 何かをの結論を導き出すためにデータを集めて調査するような場合に、仮設を立ててその検証に必要なデータを集めるというステップを踏むのではなく、やみくもにデータを集めてしまったり(効率的でないデータ収集)
  • 品質を重視するあまり適切なタイミングで結果を出せなかったり(時としてスピードが品質より優先順位が高くなる場合もある)
  • プレゼンテーションで、「この報告が相手にとってどういう意味があるか」「相手にどうしてほしいか」を伝える前に、「報告したい内容のアジェンダ」「個々の報告の説明」から始めるという手順を取ってしまったり(相手が知りたいことは何か?という「相手」の目線で考えられていない)

などなど、、、全然身についてないことが認識できましたよ orz

本書のもう1つの特筆すべき点は、さすが優秀なコンサルタントの著者が書いただけあって、とても読みやすくて理解しやすいということ。
構成が非常に論理的で、ポイントが理解しやすい構成になっていて、著者の論理構成力の高さと、「自分」からではなく「相手」から考える目的思考・仮説思考力がわかります。
また、述べられている事例やものの例えがいちいち的確で、共感させられてしまいます。これは著者の抽象化能力の高さによるものでしょう。

かなりお勧めの書籍です。

途中、地頭力を評価するフェルミ推定の例題として、「日本に電柱は何本あるか?」という問題が出題されて、問題を解いていくなかで、どのような思考過程を辿ったかをチェックして、地頭力を評価していますが、これはなかなか面白い。
ぜひ、みなさんもやってみてください。ちなみに僕の推定では2300万本という結果になりました。

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」 MindMap

「How Would You Move Mount Fuji?: Microsoft's Cult of the Puzzle--How the World's Smartest Companies Select the Most Creative Thinkers」

後輩のうちにお邪魔した時に借りてきました。外資系のコンサルなんかに最近よく読まれてるんだとか。

帯に「ビル・ゲイツの面接試験」と書いてあるとおり、Microsoft社の採用の考え方や、その面接でされる質問などについての話が書かれています。その他、IQについての話や、Microsoft社内の職種の話や、面接でも聞かれることがあるパズル(Pazzle)やなぞなぞ(Riddle)とその解答例(Answer)も載っています。

まず、Microsoftの採用において特徴的な一番大きなポイントは「future tense」である、ということです。つまり、「過去に何をしてきたか」ではなく「これから何かをすることができるか」を重要視している、というものです。そのために、本書に書かれているような様々な方法で能力を見極め、採用を進めていくのです。

また、IQの高い人々の集まりが必ずしも成功した(成功する)人々の集まりではないという現実(Mensa Paradox)があります。"most successful"な100人と"least successful"な100人をサンプルとして調査したある研究によると、それらのグループの間にIQの有意な差はなくて、最も異なる特性は"early parental encouragement and factors such as confidence and persistence"だそうです。成功にはmotivational factorsが重要な役割を果たしていて、
-Intelligent
-Confident, Persistent, Motivated
の両方の特性を備えた人が成功すると結論づけています。

そして、もう1つ採用における大きなチャレンジが、
-People who are smart but don't get things done
-People who get things done but aren't smart
といった人をいかに見分けて採用しないようにするか、というものです。現実的・実践的な結果を出せない人、結果を出せてもクオリティが低いものしか作り出せない人を採用するのは、competitive industryでは避けなければいけません。
サービスや製品を作り出すためには、その中で様々なアイデアを創出し、その中から実現するもの選択し決定することが必要になります。困難な決定を避けたり、先延ばしにしたりする傾向の強い人は、大きな成果を出すことはできません。成果を出せる人は、"Good cadidates have a tentency to try to naturally keep things moving forward"という特性を持つと述べています。

このように、これから何かをしていくことができる、intelligenceとmotivationを備え、決断をすることができる人を選別するために、Microsoftは採用面接にパズルやなぞなぞを利用しています。


どれももっともだなー、と妙に納得してしまいました。

確かに「この人すげー頭いいなー」と思うけれども、「かなわないなー」とは思わないタイプの人ってたまにいます。批判はするが決定はしない人、対案を提案をしない人(提案しないということは、対案を持たない、あるいは、自分が持つ複数の対案から提案するものを決定できないのいずれか)なんかがその典型的な例でしょうか。批判だけする人は、自信がないんじゃないかと疑いたくなります。

motivational factorsに関しては、仕事に限らず全ての活動の原動力であり、よりよい活動をしていくための源泉となるものですから、もっとも大切な要素だと思います。生きるためにもmotivationが必要だし、persitentでありconfidentでなければ、何か価値のあることを実現することはできないですから。ここ数年、この辺りを向上していくことは自分のテーマでもあったのですが、単に精神的な問題とするのでなく、何らかの方法論が必要ではないかなと最近強く思っています。


その他、改めて重要なポイントに気付かされたのが、「家を設計してください」という質問をした時に、どうすべきか、という話。この質問は、Program Manager(製品の開発などでその製品の仕様を決めたりする役割の職種)に対して行われるものらしいですが、この質問に対して、ホワイトボードに建物の基礎を書き始めるとか、屋根の形や色を考える、というやり方はNGです。何かをやる時に、まずそれを「どうやって」やろうかを考えてしまう。その前に「なぜ」それをやるのか、を考えることが常に必要なことです。誰のための家なのか?何のための家なのか?予算はいくらか?期限はいつか?などなど。それらは誰かによって既に検討され決定されているかもしれませんが、物事を行う人は常にそれをする理由を知っておかなければなりません。
これは当然のことなのですが、忘れがちで、とても重要なポイントです。


あと、パズルやなぞなぞは単純におもしろいです (^^)


その他興味深かったトピック:

  • Microsoftの採用では、優秀な人を採用できないリスクより、優秀でない人を採用するリスクを重くみている、という点。優秀な人を採用できないこと(false-negative)は直接会社に損害を与えないが、優秀でない人を採用する(false-positive)と、優秀でない人に対しての余分なコストを支払うことになり会社に損害を与え、それらを除去するためには時間がかかる、というのがその理由。

  • Intelligenceの7つの種類 (seven distinct kinds of intelligence)
    -linguistic
    -logical-mathematical
    -spatial
    -bodily kinesthetic
    -interpersonal
    -intrapersonal
    -musical

  • 「ハーバード流交渉術 / GETTING TO YES」

    ハーバード流交渉術
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    posted with amazlet on 08.01.05
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    以前受けた英語によるネゴシエーションのクラスで紹介されていたので、日本語訳のほうを読んでみました。
    本書は交渉術に関する古典であり、数ある交渉術に関する書籍のもとともなっているものです。

    通常交渉では自分の立場を主張してしまいがちです。
    立場を主張する交渉では、強硬に自分の立場を主張し相手に譲歩を迫る「ハード型」、相手との関係を悪化させないために友好的な反応をし相手に譲歩する「ソフト型」、のいずれかの方式をとることになります。ソフト型はハード型の相手に不利な条件を飲まされてしまうかもしれないし、ハード型は交渉に勝てたとしてもその後の関係が悪化してしまうかもしれません。

    本書で勧められている交渉はこれらのどちらでもなく、「原則立脚型」と呼ばれるものです。原則立脚型交渉の主なポイントは

    • 「立場」に焦点を合わせるのではなく、双方の「利害」に焦点を合わせる
    • 人と問題を分離する
    • 複数の選択肢をつくり、決定はその後に行う
    • 客観的基準を強調する

    といったものです。本書は、この「原則立脚型」の交渉について、交渉というものの本来の目的や本質を捉え、それを実現するための方法論を、具体的な例を交えつつ解説しています。

    交渉の際に、こうした方がいい、こう言った方がいい、といったような小手先の交渉テクニックや、「交渉に勝つ」ことを目的としたような交渉ハウツーものとは一線を画した本です(そもそも「交渉に勝つ」ことが目的ではない)。

    双方にとって有益な結果がでるような交渉をお望みなら、ぜひ読んでみることをお勧めします。

    「ハーバード流交渉術」 マインドマップ